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【リレー小説】 席がえ

2014年4月21日、部室でリレー小説を書きました。新入部員2人は初参加です。
・テーマ「席替え」
・参加者~桐島、想真唯愛、ケラー、紫隈亮介、ありあ
・一人持ち時間3分


 (桐島)荒田と黒板の右下に書いてある。出席番号が最初の子である。今日は彼が日直で帰りのHRでは席がえなのである。はよHRになれ。私はこの席がいやなのだ。右にはミイラ、

(想真唯愛)左はハゲでチビでデブという何という憂うつ。こんなに不運な席替えなど今までにあっただろうか。いやないだろう。しかも、こういう時に限って次の席替えまでの期間が長い。まったく、最悪である。やっと帰りのHRがやってきた。室長がもったいぶりながら席順を黒板にかく。

(ケラー)カツカツカツ、という乾いた音が響く。これで席が決まるという訳でもないのに、クラスは不気味なほど静かだ。それほどみな、この席がえに期待しているのだろう。もちろん、私も例外ではない。

(紫隈亮介)何故なら、私にはどうしてもとなりになりたい人がいるからだ。ずっと、遠くの席から見ていた。それもそれで楽しかった。だが、やっぱり歯痒い。触れそうで触れられぬ、でも触れたら何かが狂ってしまいそうな。しかし、人間の慾とは浅はかなものであるから、やはり、そう願わない訳にはいかなかったのだ。

(ありあ)現在、私と彼の席の距離は右二つ隣という距離。横顔どころか背中も見えないのである。そんな彼と今回は隣の席になりたい。私はドキドキしながらくじをひいた。座席は一番前。彼は私の後ろ。ショックだった。
「これからよろしくね」
 プリントをまわしたときに言われた。それだけで私は満足だった。明日はきっと晴れだ。



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コメント
[2] ありあ | 2014/04/27 06:44
ありがとうございます。
つたない作品ですが、楽しんでいただけて嬉しいです!
[1] 蔡倫 | 2014/04/26 19:53
素晴らしい!次も楽しみにしてます!
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