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文芸研究大会・俳句分科会

 こんにちは、一年生の木村です。10月3日から5日にかけて、平成25年北海道高等学校文化連盟第11回全道高等学校文芸研究大会が行われました。
 二年池原、一年荒井、渡部、木村は俳句分科会に、一年平田は短歌分科会に、一年大谷内は小説部門に参加してきました。
 今回は俳句分科会の報告になりますが、初めに全日程の報告を大まかに説明させていただきます。のちに、各分科会の報告を平田、大谷内がしてくれると思います。


 一日目は詩人文月悠光さんの講演会を聞き、そのあと札幌の街で文学散歩をしました。文月さんの講演会の質問コーナーでは、旭川東から二人も質問させていただきました。文月さんも私たちと同じく学生時代から創作活動をしていたそうで、たいへん興味深いお話を聞かせていただくことができました。文学散歩では道立文学館や道立近代美術館に行きました。
 二日目は高校、分科会関係なく、6人ほどでグループになって交流会を行いました。日々の活動内容や創作の向上のためにしていることなど、文芸部員同士の情報交換が行われました。合評会をさかんに行っているところ、写真部や書道部などの部とコラボして作品を作っているところなど、私たちの部にはない活動をしている高校が数多くありました。そして交流会のあと、各部門に分かれての分科会がありました。
 三日目は分科会ののち、総文祭と分科会の報告、表彰式がありました。総文祭報告では三年堀下の長崎での俳句分科会報告を池原が代読し、この3日間の俳句分科会報告を木村がしました。
 研究大会とは無関係のことですが、一日目の夜に文芸部らしく、部員6人でリレー小説を行いました。後日ホームページに載せる予定なので、ぜひ楽しみにしていてください。


 さて、長くなってしまいました。俳句分科会の報告をさせていただきます。二年池原と一年木村は俳句分科会Aグループでしたので、Aグループの報告が中心になります。
 一日目の文学散歩では、道立文学館と道立近代美術館に行きました。道立文学館ではジブリの「挿絵が僕らにくれたもの」展が行われていました。アンドルー・ラングの童話集の挿絵展で、童話集は「あおいろの童話集」や「あかいろの童話集」など全部で12冊あるそうです。旭川東高文芸部が来年発行する部誌「月」での企画に共通点があるなぁ、とちょっと嬉しく思いました。(宣伝になってしまいました汗)
 その後中島公園でグループのメンバーと文芸部活動の情報交換などをしました。その交流の中で、「短歌は大きな世界を凝縮して表現するもので、俳句は短い言葉で大きな世界を表現するものである」というお話を聞きました。なるほど、と思いました。私は短歌経験があまりないのですが、このお話には深く共感しました。部活動だけでなく俳句とはなにか、というお話もでき、たいへん充実した時間となりました。
 その後は道立近代美術館に行き、深井克美さんや浮世絵、現代アートの“青”などといった展覧会を見ました。

 二日目は各グル―プが集まり、昨日の文学散歩で作った俳句を句会形式で、生徒で感想を述べ合ったり、講師の俳人永野照子先生に選評をいただいたりしました。池原、木村は兼題「雲」、荒井は「樹」(あるいは木)、渡部は「秋」で一句、自由詠でそれぞれ二句作りました。
 道立美術館に行ったグループが多かったようなのですが、そこで行われていた深井克美さんの展覧会。それらの絵は人間の崩れた顔やはみでた内臓など、見ていて衝撃を受けるばかりの作品で、それを句に詠んだ生徒も多かったのです。しかし、「これは肉塊が愛を語りかけているようだ」と詠んだ句もあれば、「これは腑分けを描いたようだ」と詠んだ句もあるのです。同じものを見てきたはずなのに、一人一人が感じた印象や表現する言葉はまったく異なるのです。まだ俳句に表現できていない世界がこの世にはたくさんある。あらためて俳句のこのような力に気がつくことができました。なお、この日の分科会の司会進行は池原、木村が務めさせていただきました。

 三日目はもともと作っておいた作品集の俳句の選評を永野先生にしていただきました。研究大会に参加する前、部内の俳句鑑賞会で永野先生の俳句を部員で鑑賞していたのです。その後の研究大会だったので、永野先生のお話が聞けるのをとても楽しみにしていました。季語の選び方、そして助詞の使い方などのご指導をしていただきました。俳句は助詞を変化させるだけで景の大きさが違ってきたり、感情があらわれたりするのです。たいへん勉強になった分科会でした。
 また、永野先生自身が文学散歩で見つけてきた秋の木の実や植物などを見せていただき、名前なども教えていただきました。少し道を歩けばこんなにも秋の訪れを感じることができるのです。自然の多い北海道。北海道に住んでいるからこそ詠むことができる俳句を作ってみたいと思いました。


 以上、三日間の俳句分科会の報告でした。北海道の文芸部部員、そして高校生俳人との交流はたいへん貴重なものとなりました。地理的な条件から、他校の生徒さんと交流できる機会は少ないですからね……。そして、荒井は茨城県の総文祭、池原と木村は秋田県の東北大会で俳句を勉強する機会をいただくことができました。今度は全国の高校生俳人と交流する場です。旭川東文芸部、そして北海道代表として頑張ってきます。
荒井の句「月朧ガラスの割れる音のする」は永野先生に静と動がしっかり表現できている、との高評価をいただきました。池原の句「黒板の日付は未来暮れの秋」は日付だけでなく黒板の向こうにも未来が広がっているようだ、とのお言葉をいただきました。木村の句「白シャツの幼なじみは大人びて」は夏制服に衣替えをした友人を詠んだ句で、評価していただいた方、そしてその友人に本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

 私から見た俳句分科会、といった報告で個人的な感想も多くなってしまいましたが、この分科会で得たものは四人全員のこれからの俳句活動の糧になるでしょう。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



コメント
[1] 風邪ひき | 2013/10/09 23:47
お疲れ様でした
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