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全道文芸研究大会・俳句分科会(2014)

こんにちは、二年の木村です。私は全道大会で俳句分科会に参加してきました。我が部から参加したのは三年池原、二年荒井、渡部、木村の四名です。講師は昨年と同じく永野照子先生です。

 一日目は他の分科会と同じく文学散歩でした。今年の開催地は北海道虻田郡洞爺湖町。あ、あぶたぐんとうやこちょう…。北海道の地名は道民でさえ読みが困難な地名がたくさんあります。洞爺町といえば温泉と湖。そして有珠山があります。2000年の噴火は住民の事前避難に成功した数少ない噴火だったそうです。洞爺湖ビジターセンター・火山科学館でしっかり学んできました。あと、洞爺といえば2008年に北海道洞爺湖サミットが開催されたのが記憶に新しいですね。そんな山と湖と紅葉で囲まれた町で俳句を詠んできました。

 二日目。午前中は東洋大学名誉教授竹内清己先生の『「戦後日本文学」の中での村上春樹』という題の講演を聴きました。竹内清己先生のお話の中に村上春樹がエルサレム賞を受賞した時のスピーチの引用があり、「高くて、固い壁があり、それにぶつかって壊れる卵があるとしたら、私は常に卵側に立つ」というもので、村上春樹の文学に対する姿勢を知りました。
 午後は俳句分科会に参加。事前に出品してあった全道大会作品集の句に対し、永野先生から講評をいただきました。その後は前日の文学散歩で詠んだ句を持ち寄った句会を行いました。この句会には題詠があり、「風」、「歩」、「紙」のどれかでそれぞれ句を詠みました。永野先生に評価をいただいた部員もおり、せっかくなのでここに載せておきます。
 
 爽やかに風坂道を登りけり 池原早衣子
 秋風や時の止まったやうな街 荒井愛永
 貼り紙にスペルミスあり秋日和 渡部琴絵
 秋水に紙石鹸の溶けやすく 木村杏香

それから自由詠の句会をしました。そのときの句は次の日に行われた自由詠の句会と一緒に掲載します。

 三日目は自由詠の句会をまた行いました。文学散歩のときのことを思わせるような句が並びました。
 
 爽籟やゼッケン解けたまま走る 池原早衣子
 夕焼けの街でグリコの遊びかな 荒井愛永
 大工さんにかまってほしい秋の風 渡部琴絵
 異国語の湖に秋めく響きかな 木村杏香

そして、この句会のあとに永野先生より俳句を作るうえでの姿勢、注意点などのお話を聞きました。手元にメモが残っているので、そのまま並べてみます。

・四季の変化をいとおしむ気持ちを持つ。
・一期一会を大切にし、出会った命への挨拶を詠む。
・俳句の楽しみ方を感じる。なにを見てもなにかを感じようと探す。
・作句に行き詰ったときは初心に戻る。
・写生をこころがける。
・述べ過ぎず、言い過ぎず、省略をこころがける。
・旧かな、新かなは使い分ける。
・切れ、比喩、取り合わせなど、俳句の技術を身につける。
・俳句に意味を追求しない、意味がなくてもいい。
・助詞を大切に使う。
・動詞は少なくする。
・心傷は物にたくす。
・俳句に起承転結を求めない、理屈をつけない。
・透明感、清潔感、文学的価値のある句を作る。

……と大きいことから小さいことまでそのまま並べてしまいました。自分たちの俳句の講評だけではなくこのようなお話を聞くことができ、普段の活動では得られないことを学びました。基礎基本を見直し、自分にとって俳句はどんな存在なのかということを考え直した機会となりました。

また、これは俳句分科会の報告とは少しはなれてしまいますが、最終日の各分科会の全体講評で、短歌分科会の山田航先生のお話が印象に残りました。「文学は常に弱者に寄り添うものでなくてはならない」という言葉で、この言葉は竹内先生の講演会の話にも共通点があり、小説と短歌だけではなく、すべてのジャンルに通ずる考えだと感じました。私たちは好きなことを自由に書くことをゆるされ、さまざまな文芸活動に励んでいます。今回学んだことをひとつの指針として生かしていきたいです。

最後の表彰式では我が部から、最優秀「宣誓の腕峰雲を貫いて」(三年 池原早衣子)、入選「五番目の素数は十一梅を干す」(二年 荒井愛永)、入選「卒業の椅子をそろへる役目かな」(二年 木村杏香)が選ばれました。そして二年木村が来年度滋賀県で行われるびわこ総文祭に俳句部門として出場権を得たことがのちに決まりました。この場をお借りして報告させていただきます。

実りの多い全道大会となりました。他の分科会の部員もそれぞれ収穫があったのではないでしょうか。これからも旭川東高文芸部は、より充実した創作活動と作品の向上を目指していきたいと思います。これで全道大会の報告は最後となります。遅くなっていしまい、ほんとうにすみませんでした。



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