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堤×藤田(恋の句対談)

部内対談企画です。今回は一年生の堤葉月と二年生の藤田そらです。


(藤)はい、では今回の対談は「恋の句」ということで、えーと…メンバーがメンバーですね…!(意味深)(編者注:堤、藤田は互いにドロドロした恋愛観を持ち合わせています)
(堤)そうですねw どんな対談になるか…暴走(意味深)しないように気をつけていきたいと思います!
(藤)それでは、まず私の鑑賞したい句から入らせていただいてよろしいですかな…?
(堤)はい、大丈夫です!

(藤)逢ふことも過失のひとつ薄暑光 大高翔(『キリトリセン』より)
(堤)?!(どうしよう、被ったっ…!)
(藤)あらら、すごい偶然
(堤)こんなこと、あるんですね……(震え)
(藤)ではさっき言ってた他の候補から出すかな~(編者注:同じ句を選んでしまう可能性を考慮して2句選んでおこうという話をしていました)
(堤)お、お願いします……

(藤)恋ふたつレモンはうまく切れません 松本恭子(『檸檬の街で』より)
(編者注:後に判明したのですが、堤はこの句も対談候補に入れていたそうです。句集を指定していなかったのにも関わらず2句ともかぶってしまうという偶然……)
どういう景というか、うん、どんな句だと思いました?

(堤)初恋の相手と両片想いだったのを数年越しに知って、でも今はお互い違う相手がいて、なんだか悔しいようなやるせないような……っていう景なのかなって思いました。
(藤)なるほど。自分は、(初恋は普通ひとつだけれども)同時にふたりに初恋をしてしまって、どっちも好きだし初恋だし割り切れない…みたいな景を想像しました。なんていうか概念多めだから読む人によって結構異なりますよね…。ただ(言葉同士が近いとしても)レモンと恋→初恋は想像してしまいますよね
(堤)そうですね。よく「初恋はレモンの味」とも言いますしね~
(藤)そして「春は恋の季節」とか言うのにレモンは秋の季語という
(堤)そう、レモンは秋の季語なんですよね。初恋で酸っぱくて秋って、なんというかそれだけでこの恋は叶わなかったのかなって思ってしまったんですが、先輩はこの恋、どうなったと思いますか?
(藤)一兎を追うものは二兎を得ず……嗚呼…手に入れたかった訳ではないのにね……、と言っても恋は常にどこかで求めているものだけれども。レモンが染みる……
(堤)彼女(でいいのかな)は本当にどっちも好きだったんでしょうね……凄くつらみを感じます……そう考えるとレモンの酸っぱさ、痛そうですね
(藤)また堤さんの考えた景だと、自分と相手で(ひとつになれるはずだったけれども)ふたつの恋で終わってしまった…という後悔というか甘酸っぱい思い出というか…みたいな感じですかね…それもそれで痛い…
(堤)どのみち痛い……レモンもう少し酸っぱさ抑えてあげてっ…!
(藤)なんとなく思ったことは、今恋をしているのか昔の恋の回想なのか、レモンは実際にあるのか比喩なのか(取り合わせだとは思うのだけれど一応)、それと、レモンを切った後なのか切ろうとしている時なのか(「レモンってうまく切れないものなんだよね」と切る前に思っているのか、ということ)。レモンは実物があるのかな~と思っているのだけれど
(堤)私の解釈だと、昔の恋の回想で、レモンは実際目の前にあって切ろうとしている、ですかね……
(藤)なるほど。自分は、現在の恋でレモンを切る前だと思いました。今ふたりを好きだけれども、レモンはうまく(半分に)切れないもので…みたいな
(堤)レモンってうまく切れないんですかね……(レモンを切らないからわからない)私はレモンは切りやすい部類だと思っているので、過去の恋でレモンは進行形で切っているのだと思いました。両片想いだったって知らなければすっぱり忘れられたのに変に知っちゃったからうぐぅ……あの時勇気を出していれば……とか後悔しちゃって、いつもならうまく切れるレモンも今はうまく切れない、みたいな。人間欲深い生き物ですから、一度知ってしまったらどんなに切りたくても切れないもの、沢山ありそうじゃないですか
(藤)深いですね…。……時間も時間だし次の句いきますか…?(ぶった切り)さっきの薄暑光の句で……

(堤)そうですね、じゃあ改めて
逢ふことも過失のひとつ薄暑光 大高翔(『キリトリセン』より)
ど、どちらからいきますか……?

(藤)うーんと、では私から。まず季語の「薄暑」は、初夏の少し暑さを覚えるくらいになった気候、だから「薄暑光」は若葉が青葉に変わるときくらいの木漏れ日の強さくらいの日差しかなあ、と。なんだか希望に満ちてくる。君に逢って恋煩いなんかしてるのもひとつの間違いだったのかもしれないけれども、嫌いじゃないよこの気持ち。みたいな感じですかね…。痛々しいポエムのようになってしまった…
(堤)あっ、明るい感じだ!!! 「薄暑光」、私は「薄暑」からじりじりと確実に焼いてくる感じの日差しかな、と。そこから「浮気かな……」って思いました
(藤)なるほど、生活上過失浮気罪(適当)
(堤)生活上過失浮気罪、ありそう。初夏っていうこれから夏に向かっていくっていう明るさと浮気っていう後ろめたい恋の対比で、隠しきれていると思いたいけれど、心のどこかでもうバレ始めていることに気が付いていて、その上薄暑光がサーチライト的な感じで暴きにかかってくる、みたいな……お天道様はなんでもお見通しなんだよって、怖いですね……
(藤)「逢ふ」は「出逢う」に近い意味でどっちも解釈していますね。それが単なる恋なのか浮気なのか、つまり既に相手がいるかいないかが異なるということで…
(堤)そうですね。「逢ふ」はやはりそのイメージが強いと思います。あと私はこの字だと運命って言葉も後ろにちょこちょこついてくる感じがあります……何故……
(藤)ほんとにそれ。運命感じますよねその字。「出逢ったことも過失のひとつであり運命のひとつなんだ」って感じがしますよね。なぜか「出逢う」ではなく「出逢った」と過去形にしたくなるのもきっと「逢」の漢字の運命感のせい…
(堤)この運命感が上五中七を「逢うことさえも間違っているってわかっているけれど、それでも逢わずにはいられない」というふうに捉えさせるのかなあ……
(藤)何となくだけれども、この句の主人公は逢う相手に一目惚れしてそう。なにかの間違いで出逢ってしまった…みたいな。出逢ってはいけないふたりが出逢ってしまった…って話はよくありますね
(堤)もう少しタイミングが早ければ幸せになれたかもしれなかったふたりだったのに、もう遅い……みたいな。出逢ってはいけなかったのは何故なのか、ってところに想像が膨らみますねっ…!
(藤)前世で心中したからかもしれない。神様か仏様か誰かの「悪戯」なのか「過失」なのかでも異なってきますよね
(堤)前世で心中したんだとしたら「悪戯」かもしれない
(藤)前世で殺しあった相手と兄弟になるとか言うから、前世で心中した相手、特に「来世で一緒になろうね」なんて言っていた相手とは出逢ってはいけなさそう
(堤)でも結局何かの手違いで出逢ってしまってまた同じことを繰り返す、なんていう無限ループの可能性を考えてみる
(藤)無限ループ、大好き。そもそも「過失」をプラスと取るかマイナスと取るかで大分句の雰囲気が変わってきますし
(堤)「来世では一緒になろうね」は呪いっぽいところありません? 私の中での「過失」はプラスマイナスの間を揺れているイメージですね。葛藤、みたいな
(藤)「嬉しい偶然」を嫌味っぽくというか僻んで「過失」なんて言ってしまった、という何となく可愛い人なのかもしれないし
(堤)素直に嬉しいって言えない、ツンデレ……? まさかのwwwww
(藤)うー、収拾つかなくなってきました! そろそろお開きにしましょうか!(ぶった切り)
(堤)そうですね、これ以上やるともっと収拾がつかなくなりそう
(藤)この2句は想像が広がる分、読み手によって景が様々になってくるから…えっと、小説にでもしましょう!
(堤)小説にしてしまう! その発想はなかった!!!!
(藤)それなら思う存分アワーワールズを表現できるのでは!(何となく)
(堤)名案っ…!!!!! どちらの句で書いても普通に一つの作品できますね!(どれだけ書く気)
(藤)……ということで、今日は楽しかったです! ありがとうございました!!(流れを読むのが下手)
(堤)私も楽しかったです!! ありがとうございました!!(流れとか読めない)


以上で終了となります。ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。



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